IGADIは1991年に創設された独立系シンクタンクである。その目的は、現代の国際社会の問題や傾向を考察し、また、世界においてガリシアの存在を向上させることである。
ビジョン
ガリシア主義の普遍主義的・人文主義的伝統の後継者として、IGADIは民主主義・資源の公平な分配・持続可能で責任ある資源の利用・人権の尊重・多様性保護の約束・すべてのアイデンティティーの共存を追求する。
任務
IGADIは公共サービスを担い、多様な活動を行うため、完全に独立したシンクタンクである。それにより、すべての感性と規律が忠実かつ効果的な方法で発展することを可能にする。IGADIは諸機関の海外戦略を実現するために協力する手段を持っている。
私たちの目的
- さまざまな機関が海外戦略を決める際に、彼らと直接またはメディアを通じて、対話・提案することで、彼らの意思決定に影響力を及ぼすことのできる地位を確立する。
- ガリシアの国際化に関心のある個人・機関・企業に参照される。また、異なる政治・社会文化の懸け橋となる資質を備えた国際関係の専門機関となる。
- 国際的な議論の場とのつながりを強化し、地域や世界の批判的な意見・知識を生み出す。
- ガリシアが世界の中の一つの自治体であるということを前提に、国際化に向けての多様なプロセスを促進するための結びつきを形成する。
私たちの手段
- 世界情勢を理解し、国際問題に関する議論・研究の前衛となることを可能にする情報を提供しながら、イニシアティブを発揮し、その情報を分析すること。
- ガリシアや世界にとって戦略的に有益となる分野に関する研究のインセンティブとなること。また、公共政治の新しい傾向と定義の識別を容易にする学際性と将来のビジョンを提供すること。
- 国際問題に関心があり、「協力と変化」の精神の下に結びつきを形成する意志のあるすべての個人または機関のための議論の場を形成すること。
- 行政、経済、市民社会の主要な対外的取り決めに関する具体的な提案の活性化に直接的に関与すること。
私たちの活動
私たちは以下の分野について重点的に活動をしています。
文書考証
現代国際情報文書センター(CIDIC)はガリシアにおけるその分野の唯一の機関であり、国際関係の定期刊行物を数多く保存している。
分析
3つの研究プログラム(平行外交・安全保障、紛争および平和・国際開発協力)は、各国の研究者の協力を定常化し、より高度な分析を可能にしている。「平行外交プログラム」では、ガリシアの平行外交の軸を定義づけながら、世界の平行外交を支える理論を分析している。「安全保障、紛争および平和プログラム」では、世界情勢の変化についての情報を提供しながら、グローバルな傾向や個別の事案を分析している。「国際開発協力プログラム」では、ガリシアのモデルを分析している。
IGADIが提供する分析は、国際的に知られている研究分野の専門的知識を提供し、意志決定する上で重要な役割を担うことを目指している。そのために、学界・大学の相互作用に注力している。
普及(広報)
IGADIは、問題・紛争・国際情勢に関する意見発表の場をガリシア内外のさまざまなメディア(新聞・ラジオ・テレビ)や専門雑誌を通じて提供している。「Texturas Internacionais(国際構造)」に加え、1997年に創刊し、2000年に改訂した国際研究に関する雑誌「Tempo Exterior(海外事情)」を年2回刊行している。学術会議を擁する「Tempo Exterior」は、意見や議論を呼ぶ場であり、ガリシア社会を世界に示すことを目的としている。また、ガリシアの対外行動に関する報告書である「Igadi Annual Report(IGADIアニュアルレポート)」や「We in the World(世界における我ら)」も発行している。2011年には、「Informe Mundial sobre Estados de Hecho(実質的国家に関する世界報告)」の刊行も開始した。
国際情報に関心のあるジャーナリストの組織であるORBALIAもIGADIによって運営されている(ガリシアジャーナリスト専門学校と連携)。この組織は国際情報・分析を、メディアを通じて可視化し、ガリシア人の関心を呼ぶことを目的としている。
IGADIは国際関係の専門家を形成し、提供している。
運営
IGADIは、1997年に「Fondo Galego de Cooperación e Solidaridade(協力と連帯のためのガリシア財団)」(www.fondogalego.org)を創設し、現在も当該財団の事務局を運営している。ガリシア財団は開発協力に係る数多くのローカル団体をまとめている。
「Observatorio de la Política China(中国政治ウォッチャー)」(www.politica-china.org)は、Casa Asiaの援助の下、IGADIによって運営されているプロジェクトである。その目的は、中華圏の政治・法律・外国・台湾・マイノリティー・人権・安全保障・防衛といった政治の進展をフォローアップすることである。また、IGADIは12カ国・20名以上の専門家が参加する「Red Iberoamericana de Sinología(中南米中国研究ネットワーク)」も運営している。「Observatorio de la Política China」は「Informe Anual de la Política China(中国政治年次報告書)」および四半期ごとの電子雑誌「解析中国」を発行している。また、中国政治国際電子シンポジウムも主催している。
「Observatorio Galego da Lusofonía(ポルトガル語圏ウォッチャー)」は、ガリシアとポルトガル語圏のあらゆるレベルにおける協力を形成しながら、ポルトガル語圏の現状について分析的フォローアップに注力している。
カンバードス市・コルクビオン市・ビラガルシアデアロウサ市、ガリシア翻訳者協会が参加する「Fundación Plácido Castro(プラシド・カストロ財団)」は、歴史的ガリシア主義の作品や考えを取り戻すために活動している。財団は年次会議や翻訳表彰を開催している。
私たちは一つのチーム
IGADIの組織は、アナリスト、ウェブマスター、管理担当、また協力者や提携研究者を含む永続的なチームである。Rector会議はIGADIの目的および活動を進化・改善するために貴重な助言を与えている。IGADIは習練中の学生を迎え入れ、また、研究交流も促進している。ARREDALIAは過去にインターンとして受け入れた学生のネットワークである。
2011年~2016年に注力すること
IGADIは、ラテンアメリカ、中華圏、中東、ポルトガル語圏、ヨーロッパ(特にケルト語圏と東欧)旧ソ連の研究に注力する。
公立・私立を問わず、さまざまな大学や研究機関が主催するコースやその他学術的能力の獲得を求める機関へ参加する。
IGADIにおける議論や文書が流動的に個人や団体に(とりわけ、ヨーロッパや世界に向けて)届くよう広報を改良する。
私たちの活動の対象を広げる。特に、企業や政治、連合に広げる。
IGADIをガリシアにおけるさまざまな議論・意見・相互文化交流の立役者となるべく強化し、国際問題に関する社会組織となる。
ガリシア内外の目的を共にする団体と連携して、相乗効果を促進し、さまざまなグローバルネットワークを統合し、連携を強化する。
Versión de Masashi Oki